キム先生の韓国語教室

今年の8月からはじまった韓国語教室にお邪魔しました。

この日の授業は「数」がテーマでした。イル、イ、サン…

子供の頃にいつのまにか習得している数字ですが、外国語となると数え方も発音も初めての出会いで、声に出すことすら抵抗が大きく、3歳児に戻った気分になります。

この日の参加者は7人。

 

お金の数え方、何年何月何日など身近な数の数え方なのに早くもお手上げ!

戸惑っている間にどんどん進んで、「自分の誕生日を韓国語で言えるようにしましょう」と。いやはや一気にハードルが上がりました。

生徒さん達は一生懸命。

四苦八苦しながらも楽しそうでした。

先生の教え方はとても分かりやすい――生徒さんの感想です。

 

終了後、講師のキム先生にお話を伺いました。

 

日本語がとてもお上手ですが、日本にいらしてからどのくらいですか?

今年の4月に来ました。半年は経ちましたね。

 

え、半年でこんなに話せるように⁉(そばで聞いていた生徒さんもびっくり!)

韓国で勉強していました。旅行で日本によく来ていましたし、韓国でも日本人の友達と付き合っていました。

 

今日参加してみて、韓国語は英語より難しいと思いました。日本語を学んだときどうでしたか?

私は高校生の時に第二外国語として日本語を勉強し始めました。

ただ、その頃はあまり興味がなくて、ひらがなだけ覚えて大学を卒業してから本格的に日本語の勉強を始めました。

ひらがなからカタカナまで10年かかってしまいましたが、日本語は勉強すればするほど韓国語と似ているところがたくさんあって、英語より覚えやすいんです。

日本の人も韓国語にちょっと慣れたら、似てるところが多いから英語より覚えやすいと思います。

語順は韓国語と日本語は同じですね。主語、述語、目的語、…同じです。それから、漢字を使いますね。例えば、「約束」「高速道路」など漢字を使います。

今日は「数字」を扱いましたが、数字も日本語と同じです。発音は違うけど、言い方は同じです。

 

日本語にない音がいっぱいありますね?

そうですね。でも、単語、語彙は日本語のほうが多いです。

 

普段のお仕事は?

今は留学生なので日本語の勉強をしています。日本語を外国人に教える日本語教師の勉強をしています。

 

日本語教師を目指したのは何かきっかけがあったのでしょうか?

韓国では韓国語を外国人に教える勉強をしましたが、日本に興味を持つようになり、人に勧められて日本語を教えるほうに方向転換を。

 

8月に教室を開講されましたが、教えるにあたって難しいことがありましたか?

どういうやりかたで教えたらいいか悩みました。韓国で日本の留学生に教えたことがありますが、ここでは年齢や目的が違うことや、ほとんど韓国に行った経験もないので、どういうふうに教えたらいいか悩みました。

 

これから韓国語教室をすすめるにあたり目標にすることがありますか?

ハングルを読めるようになってほしいです。まず文字からはじめて、基本的な挨拶ができるようになってほしいです。韓国の牧師や信徒がこの教会に来た時、韓国語で挨拶をしてくれると嬉しいですね。

 

日本と韓国では文化にも違いがあると思いますが…

違うところもありますが似てるところもあります。昔は韓国から日本に伝わったものもありますが、現代は日本から韓国に伝わっています。

 

日本で暮らしにくいところは?

物価が高いです。日本のシステムも慣れてないところがあります。

例えば、家を借りるとき。それから食堂の文化も違う。韓国では基本的におかずのお代わりは無料なんです。でも、日本の食べ物は美味しい。口に合います。

 

聖マルコ教会にいらした感想は?

実は日本の教会ってどんなところだろうと気になっていました。韓国の教会と微妙に違いますが、ほとんど同じ。残念なことは若者、学生たちがいないことです。それも韓国と同じです。私がいたソウルの教会でも若者が少ないです。ただ年齢は日本のほうが高いです。

 

違うところはありますか?

韓国の教会では食事は無料です。大きな教会、プロテスタントが多いですがホームレスのひとには無料です。

 

授業のあと、来年はどんな勉強をしたいか、月2回の教室ですが、回数を増やしたほうがいいかなど話し合われました。

「きゃんどる(2017.12)」より


「きゃんどる」は日本聖公会聖マルコ教会の季報です。